様々なオフィスの中で労働環境を改善したいと考えている方は多いかと思います。
しかし実際に音楽で自律神経が整うのか考えた際には
「自律神経を整えるのに音楽は効果があるのか」
「どのような音楽をかければより自律神経に効果的なのか」
など様々な悩みが思い浮かぶと思います。
そこで、今回の記事では「音楽と自律神経の関係」や「自律神経が乱れるとどんな影響があるのか」について解説します。
より自律神経に悪影響のないオフィスにするためのポイントを確認していきましょう。
この記事のもくじ
「音楽療法」という言葉があるように音楽には様々な健康効果が確認されています。なかでも音楽には自律神経への影響が強いことがわかっています。
音楽がオフィスに与える影響を確認する前に、音楽が自律神経にどのような影響を与えるのかを確認していきましょう。
自律神経とは、循環器や消化器・呼吸器などの身体の活動調整のために、自分の意思とは関係なく働いている神経のことです。
自律神経は主に副交感神経と交感神経に役割を分かれており、昼間や、集中し活動している際には交感神経が優位に働き、夜間や安静時には副交感神経が優位に働きます。
自律神経を整えるためにはこれら2つのバランスをうまく調整することが重要です。
現代では「自立神経失調症」という病気もあり、交感神経が優位に働きすぎていることで、心身がリラックス状態にならないことが原因で起こります。
自律神経の調整は脳波によってコントロールされています。脳波には5つの種類があると言われており、特にα波は副交感神経を刺激するため心身をリラックス状態にすることができるのです。
脳波の種類 状態
α波(アルファ) 覚醒と睡眠の間。リラックスしている状態
β波(ベータ―) 日常生活時や緊張したり、興奮している状態
γ波(ガンマ) スポーツなどに適している
θ波(シーター) 瞑想状態で記憶や学習に適している
δ波(デルタ) 脳波が最も遅く、深い眠りや無意識
現代のオフィスワークには自律神経のバランスが重要です。
普通に生活している間ではなかなか調整することができないため、音楽をうまく使うことで脳波の働きをサポートし自律神経に良い影響をもたらすことができます。
もちろん注意すべき点もありますが、音楽にはオフィスの労働環境に様々な影響があります。主に、音楽がオフィスに与える好影響には以下の3点です。
・ストレスケア
・作業や仕事への集中力が上がる
・社員間のコミュニケーションを促進できる
ここからは、1つずつオフィスへの影響について確認していきましょう。
現代の職場では交感神経が優位に立ちやすいと言われています。
ストレスを軽減するには副交感神経をうまく刺激し、バランスを取ることが重要です。基本的な音楽、特にクラシック音楽や自然音にはα波が含まれておりオフィスでの心身の緊張状態を緩めることができます。
例えば、満員電車からおりた後や朝の殺伐とした雰囲気のオフィスでは、心身は高い緊張状態にあり、ストレス状態です。その中で、クラシック音楽や自然音などを流すことで副交感神経を刺激し、ある程度のリラックス効果をオフィスに与えることができます。
労働者のストレスの原因はオフィスで起きます。音楽が持つα波の効果を有効活用することでリラックスすることができ、オフィスでのストレスを軽減することが可能です。
さらに、音楽(特に自然音)には、ストレスを軽減するセロトニン分泌を促進する働きがあります。
人体生理学や精神神経免疫学の研究では、リラックスして笑ったり心地よいと 例感じたりしているとき、セロトニンが分泌され、自律神経系や免疫機構、代謝機能などが活性化されることがわかっているのです。
人間の集中状態を維持するには90分が限界と言われていますが、集中力を維持するためとはいえ、仕事を途中でうまく切り上げるのはランダムに仕事が降ってくる場合が多く難しいです。
オフィス内の音楽を90分間隔程度で変えることで、自然に副交感神経を刺激し自律神経をうまく切り替えることができます。
さらに、音楽を通じて作業スピードが上がったという実験結果もある一方で、作業テンポとBGMのテンポがかけ離れている場合には作業効率が下がったという報告もあります。
音楽をうまく使うことで作業効率や仕事への集中力の向上などの好循環を生むことができるのです。
突然ですが、あなたのオフィスではどの程度コミュニケーションが行われているでしょうか。コミュニケーションを取りにくいオフィスの特徴として
「無音のオフィスでキーボードを叩く音だけがこだましている」
「殺伐とした雰囲気で緊張感がある」
などが挙げられます。
音楽の特徴の1つに、感情を刺激する効果があります。例えば、ゆったりとした曲を聞くとなんとなく落ち着いたり、アップテンポの曲を聞くことで高揚感を刺激される経験がある方もいるでしょう。
明るいメロディーの音楽を流すことで、オフィスの雰囲気をうまくデザインし社員間のコミュニケーションを促進できます。
さらに注目したいのは、常に音があるため話しかけるタイミングを作りやすいという効果です。全く音がなくコミュニケーションが取りづらい職場では「まわりの集中を欠いてしまうのでは」という懸念があり話しかけることが億劫になってしまいます。
音楽を有効活用し、コミュニケーションを取る障壁を減らすことでよりコミュニケーション機会を増やしてみましょう。
ここまでは、音楽が自律神経に与える影響や、自律神経を音楽でコントロールすることでオフィスでの働き方にどんな影響を与えるのかについてまとめました。
ここからは自律神経の乱れがオフィスでのパフォーマンスにどれほど影響するかについて解説していきます。現代においては、交感神経の高まりにより自律神経のバランスを崩す人が非常に多いです。
ひどい場合には「自律神経失調症」につながることもあります。症状では主に、以下の3点が挙げられます。
・不眠症
・イライラ・憂鬱などで感情の起伏が激しくなる
・手足のしびれやめまいなど身体に関わる影響
それでは1点ずつ確認していきましょう。
副交感神経と交感神経のスイッチがうまく行かず、交感神経が優位に立つ時間がながくなると寝る前にも興奮状態になってしまい目が冴え寝ることが難しくなってしまいます。オフィスの仕事を自宅に持ち帰っている場合や、家に帰っても仕事のことばかり考えてしまう場合には注意が必要です。
不眠症は精神的にも身体的にも多くのストレスの原因になります。
「体と脳は疲れているのに、夜になると目が冴えてなぜか眠ることができない。」
「仕事でよいパフォーマンスを出せない。」
「また仕事のことを考えてしまう。」
など、どんどん悪い方向に進んでいってしまうのです。自律神経を整えることは満足のいくパフォーマンスを行うためには欠かすことができません。
交感神経が高まった状態というのは、集中・興奮状態です。つまり、刺激に敏感になっておりよりストレスを感じやすいため、緊張が緩んだ時には憂鬱になりやすいことにつながります。
ストレスを感じやすいと自分の感情をうまくコントロールすることができず、感情の起伏が激しくなります。思いがけずに強い言葉をつかってしまったり突発的な発言により人間関係にも悪影響を及ぼすのです。
自律神経の乱れが身体に出るときには、様々な部位に不調が訪れると言われますが主に手足に出た際には要注意です。自律神経や循環器の活動に影響しており、手足にしびれがでることは血行の悪化を意味します。
はじめはなんとなくおかしいと感じることが、徐々に体にでることでようやく症状を自覚しますが、そのときには症状がだいぶ悪化していることがほとんどです。
手足がしびれたり、むくむことが増えたと感じた際には自律神経の状態を確認する必要があります。
音楽にはα波が存在しているため、集中力を上げることができるのです。そのなかでも特に「1/fのひずみ」をもつクラシックや自然音はより効果の高い音として注目を集めています。
「1/fのひずみ」 は自然界に存在している音で規則制とランダム性が人間にとってここちよいと言われています。例えば、自然音の中では「波の音」「雨の音」「鳥のさえずり」などです。
一方で、ロックやポップスは人によって好みが分かれるだけではなく、リラックス効果では劣ると言われています。オフィスに音楽を導入する際にはより自律神経に効果のある自然音やクラシックをまずは試してみるといいでしょう。
オフィスで音楽をかけることには様々なメリットがあることを紹介してきましたが、注意点を気にしておかないと逆効果になってしまいます。
主に以下のポイントに気をつけましょう。
・社員の状態を考えて時間帯によってかける音楽を変える
・お客様が訪れるような場合には、落ち着いた音楽を流そう
それでは、1点ずつ確認していきましょう。
音楽には感情をコントロールする力があります。その分だけかける時間帯には注意が必要です。
例えば、午前中には出勤の満員電車や溜まったメールチェックなどで交感神経が高まっていることが考えられます。そのため交感神経の高まりを軽減したり、オフィスに集中する雰囲気をつくるため明るいクラシックを流すのがおすすめです。
さらに、昼休憩の後のゆったりとした雰囲気の際には副交感神経が優位に立っていることが考えられるため、アップテンポな曲をかけて、社員間のコミュニケーションを促進することができます。
社員の時間帯別の精神状態をアンケートやデータを活用して把握、適した音楽をながすことでオフィスの生産性を上げていきましょう。
いい意味でも、悪い意味でも初めて会社に訪れた人にとっては会社にかかっている音楽が第一印象に影響します。
例えば、「ミスがない、質実剛健な経営や事業」が特徴の会社にJ-POPが大音量でかかっていたら第一印象は変わるでしょう。
第一印象に余計な影響が及んでしまうのを防ぐために、オフィスと応接間では音楽を変えることや、音楽をかけるのはオフィスではなく共有スペースのみにするなどの工夫が必要です。
今回の記事では自律神経の調整をするために音楽を流すのは効果的であると紹介しました。オフィスでは交感神経が刺激されていることがおおいため、より副交感神経を刺激することが重要です。
自律神経を整えることは仕事をするだけではなく、よりよい生活を送るためにも非常に重要です。オフィスは1日の中で長い時間を過ごすため、オフィスの環境が自律神経への影響も大きいです。
音楽をうまく生かしてオフィスでの自律神経への悪影響を減らしていきましょう。
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